はじめに
2026年7月15日(水)から17日(金)にかけてJANOG58 Meeting in MATSUYAMAが開催されます。
JANOGでは毎回、有志により組織されたNOCチームが会場ネットワークの構築・運用を行っています。会場内の配線やケーブルの製作もその役割の一つです。
また、JANOGの会場ネットワークを支えるNOCチームには、さまざまなバックグラウンドを持つメンバーが参加しています。ネットワーク運用経験が豊富な方だけでなく、学生や若手エンジニアなども多く参加しています。
本番に向けた準備の一環として、2026年6月11日(木)にBlooming Camp(さくらインターネット大阪本社)にて「ケーブル成端トレーニング」を実施しました。当日はケーブルチームをはじめとするNOCメンバーが集まり、LANケーブルに関する講義や実際のケーブル成端、測定などを体験しました。
本記事では、当日の様子をご紹介します。
ケーブル成端トレーニングとは
会場ネットワークの構築には、スイッチやルータの設定だけでなく、ケーブルの製作や配線といった物理層の作業も欠かせません。そこで、日本製線株式会社が施工業者を主な対象に実施している「LANケーブル(メタル)施工技術認定トレーニング」をもとに、JANOG58 NOC向けに開催されたのが、今回のケーブル成端トレーニングです。講師として浅香芳晴様をお迎えし、LANケーブル施工に関する知識を学ぶとともに、実際の成端作業や品質測定を通じて施工技術を身につけました。
また、このトレーニングには、認定者の施工物件に対して性能保証を行う「ケーブリングシステム保証プログラム」が設けられており、本セミナーの受講者にも認定証が発行されます。
日本製線株式会社様によるケーブル成端トレーニング
今回のトレーニングでは、日本製線株式会社様にご協力いただき、LANケーブルに関する講義や実際の成端作業、測定などを実施しました。

特に印象に残ったのは、実際の通信環境を用いたデモです。デモでは、ケーブルに衝撃を与えたり曲げたりするほか、ノイズが発生する状況を作りながら通信への影響を確認しました。通信速度によって影響の受け方が異なることが分かり、普段何気なく使用しているケーブルにも適切な施工や取り扱いが重要であることを学びました。

その後は、Cat.6Aケーブルへのジャック取り付けや、NSP100-C6A、NSP28Bの作製を行いました。特にNSP100-C6Aは初めて作製するメンバーも多く、作業手順に戸惑う場面もありましたが、日本製線株式会社様のスタッフの方々に丁寧に教えていただいたことで、スムーズに作業を進めることができました。

完成したケーブルは、Fluke Networksのケーブルテスターを使用して品質測定を行いました。測定では単につながるかどうかだけではなく、NEXTやリターンロスといった通信品質に関する項目を測定し、規格を満たした品質で施工できているかを確認しました。普段このような測定を行う機会はほとんどないため、実際に測定結果を見ながらケーブルの品質を確認できたことも貴重な経験となりました。

トレーニング後の交流
トレーニング終了後には、参加者や講師の方々との交流の機会もありました。食事をしながら、ネットワーク業界での経験談やJANOGに関するお話など、普段なかなか聞くことのできない貴重なお話を伺うことができました。
特に、技術的な話題だけでなく、大いに盛り上がった趣味や日常の話題が印象に残っています。ネットワークの話から始まった会話が、気付けば休日の過ごし方や趣味の話題へと広がる場面もあり、世代や所属を越えて交流することができました。
また、これまでのJANOGでの出来事や現場でのエピソードなども聞くことができ、技術だけではなくコミュニティの雰囲気や魅力についても知ることができ、とても楽しい時間でした。
お礼
今回のトレーニングでは、日本製線株式会社様に講義から実習、測定までご指導いただきました。分からないことばかりでしたが、一つひとつ丁寧に教えていただきながら実習を進めることができました。実際に手を動かしながら学べる貴重な機会をいただき、本当にありがとうございました。
また、会場をご提供いただいたさくらインターネット様にも感謝申し上げます。快適な環境の中でトレーニングに参加することができました。
さらに、このようなトレーニングの機会を企画・実施してくださったArista Networks Japan合同会社様にも感謝申し上げます。 このような学びの機会をいただき、本当にありがとうございました。
さいごに
今回のトレーニングでは、LANケーブルに関する講義だけでなく、実際の成端作業や測定まで体験することができました。ケーブルの知識はほとんどありませんでしたが、日本製線株式会社様をはじめ、多くの方に丁寧に教えていただいたことで、LANケーブルの規格や施工の重要性について理解を深めるとともに、成端作業から品質測定まで一通りの工程を経験し、作製したケーブルが規格を満たしていることを確認することができました。
今回のトレーニングで得た知識や経験は、JANOG58の会場ネットワーク構築にも活かされます。
会場にお越しの際は、ぜひラックや配線にも注目してみてください。普段はあまり意識しないケーブルですが、少し視点を変えて見てみると面白い発見があるかもしれません。ぜひ会場内を歩きながら探してみてください🍊
多くのNOCメンバーが本番に向けて準備を進めています。まだまだ勉強中ですが、今回学んだことを活かしながらJANOG58本番に向けて頑張りたいと思います。
参加される皆さまと会場でお会いできることを楽しみにしています。
